6/01/2018

大自然にある混浴露天風呂を体験

海外の大手旅行ガイドブック、ロンリープラネットが『日本の温泉のトップ10』の中で『ベスト川沿い温泉』で第1位に挙げた温泉地の宝川温泉汪泉閣(おうせんかく)は、群馬県北部のみなかみ町にある。
都内から車で約2時間30分で到着し、電車の場合、最寄の駅から無料のシャトルバスも出ている。

昭和30年代に建設されたという汪泉閣の本館裏には宝川が勢いよく流れており、そこに架けられたつり橋を渡ると露天風呂が見えてくる。

同旅館の露天風呂の特徴は、全体で400畳以上ある風呂の広さと混浴だ。
摩訶(まか)の湯、 般若の湯、子宝の湯、女性専用の麻耶(まや)の湯(宿泊者限定)があり、そのほとんどが加水や加熱を行わない源泉掛け流しの天然風呂で、宿泊者は24時間いつでも入浴することができる。

約120畳ある摩訶(まか)の湯は同旅館で一番古く、昭和15年に完成したという。
摩訶の湯  ※写真提供: 宝川温泉汪泉閣 

隣にある 般若の湯は少し浅めに設計されており、小さな子供でも安心して利用が可能。
照明の設置数が少ないので、混浴は恥ずかしいという人は日が沈んだ後に入浴するのもおすすめだ。
般若の湯  ※写真提供: 宝川温泉汪泉閣 

「子供を大切にする」という意味のある子宝の湯からは、勢いのある宝川の渓流を一望することができる。
映画「テルマエロマエ」で、真美とルシウスが入浴するシーンが撮影されたのがこの場所。
子宝の湯 ※写真提供: 宝川温泉汪泉閣
子宝の湯2  ※写真提供: 宝川温泉汪泉閣

女性専用の麻耶の湯は100畳ほどあり、人目を気にせずゆったりと湯につかりたい人におすすめだ。
摩耶(まや)の湯 ※写真提供: 宝川温泉汪泉閣

同旅館に宿泊する女性はキャミソールの形をした湯あみを無料で借りて、それを着て入浴することができるので、混浴に抵抗がある人もぜひ試してみてもらいたい。
湯につかりながら、男女関係無く、家族で、友達同士でゆっくり話ができるのは混浴ならではの魅力だ。

最近では海外から足を運ぶ観光客も増えてきており、オーストラリア人歌手ジョシュ・パイクさんは英ガーディアン紙のコラムで「It's the most peaceful place I've ever been. Truly a place where you can switch off and clear your mind. 」と語り、同旅館のスタッフさんは「当旅館ではタトゥーを入れたお客様に対して特に制限していないので、気軽に遊びにきていただきたい」という。

チェックインを済ませると、宿泊者は10種類以上ある柄の浴衣と赤や黒などの帯を選ぶことができる。
今回泊まった部屋は本館角部屋の「阿弥陀(あみだ)」。昔ながらの引き戸を開けると、広々とした畳の部屋が広がり、窓際には低めのイスが2脚と小さなテーブルが1台。

そして、障子を開けると目の前には宝川が流れ、窓を開ければ川のそうそうとした音が聞こえてくる、自然と調和した空間だ。

旅館の楽しみの一つがお食事。
地元で取れた岩魚やイトウなどの焼き魚の他、お釜で炊いた炊き込みご飯、熊肉を使用した熊汁が振る舞われ、宿泊者の舌を満足させてくれる。
 

同旅館のスタッフは「熊肉は栄養価が高くておいしいよ。あと、ここのお水は地下水を使っているからとても飲みやすいよ。ゆっくり食事を楽しんでね」と優しい笑顔。
大自然に囲まれた露天風呂に身体を癒され、旅館スタッフの優しい気遣いに心も和む、のんびりとした時間を宝川温泉で過ごされてはいかがだろうか。


ホテル名称:宝川温泉汪泉閣
住所:〒379-1721 群馬県利根郡みなかみ町藤原189

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